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【amazon_devices】Kindle Fireを最大限生かすためのWi-Fiルーター選び

 私の自宅で使ってるWi-Fiルーターはバッファローの「WZR-HP-G302H」という機種で2011年発売の、今ではもう古い製品です。

 Wi-Fi規格はIEEE802.11b/g/nで、最近はやりの複数ストリームやMIMO、ビームフォーミングなどに当然ながら対応してません。

 取り柄があるとすればUSBポートがついていて、USBメモリルーターに差せば簡易NASとして利用できるところです。これもWindows10のアップデート後にアクセスできない状態になってしまいました(実際にはひと手間設定見直して使えるようになったのですが、「もう古い機器なんだな~」とあらためて実感しました。)。

 自宅で使用してる端末もPC、タブレットスマホなど増えてきたので、ここいらで買い替えようと思います。

 その前に、ここ最近のWi-Fiルーターの規格や用語がやけに増えてきましたので、ざっくり簡単に説明しておきます。

●802.11 a/b/g/n/ac

 通信規格です。周波数帯域なども関係してきますが、個人ユースであれば「最大速度を表す」と覚えておいて問題ないです。
それぞれの最大速度は以下です(あくまで理論値です。また製品自体の最大通信速度は次で説明するストリーム数も関係してきます)。

11ac:6900Mbps
11n:600Mbps
11g:54Mbps
11b:11Mbps
11a:54Mbps

但し端末側(PC、スマホタブレットなど)もそれぞれの規格に対応してないといけません。
例えばルーター側が11ac対応でも、端末が11nまでしか対応してなければ、最大600Mbpsの速度でしか接続されません。

●デュアルバンド

異なる周波数帯で、同時にWi-Fi接続する機能です。
周波数が2.4GHz帯のものは11b/g/nの3種類、5GHz帯は11a/11acの2種類です。
シングルバンドでは、ひとつ周波数帯で接続されている際に、別の周波数帯で接続しようと思えば切り替える必要がありましたが、デュアルバンドでは両方の周波数帯で同時に接続できます。複数の端末が、ひとつの周波数帯に集中することを防ぐ=通信の混雑緩和になります。

●ストリーム数

この数が多いと最大通信速度が速くなります。
数とはルーターに搭載されているアンテナの本数のことですが、アンテナとは立ってる棒のことではないので注意してください。
(立ってる棒が0本でもストリーム数3本や、3本立っててもストリーム数2本という製品はあります。)
最大通信速度は、ストリーム数1本につき11nであれば150Mbps、11acは433Mbpsです。
製品によって箱に「867+300」と書いていれば、ストリーム数2本で11acが最大867Mhz(433Mbpsには小数点以下があるので倍々していくと若干数値が変化します)、11nが最大300Mbpsです。
また「1733+800」と書いていればストリーム数4本で、11acが最大1733Mbps、11nが最大800Mbpsで通信できます。

●MU-MIMO(マルチユーザー・マルチインプット・マルチアウトプット)

MIMO非搭載・・・1本のアンテナで送信と受信を行う。
MIMO・・・複数のアンテナで送信と受信を行う。但しルーターと端末は1対1でしか通信が行えない。
MU-MIMO・・・複数のアンテナで、ルーター1台と複数の端末間で同時に通信が行える。

理論値の最大通信速度が引き上がる技術ではありませんが、2台以上端末を接続した場合、MU-MIMOの方がMIMOに比べて待ちの時間がなくなるので、端末側からすれば体感的に通信速度が向上するということです。
端末側もMU-MIMOに対応している必要があります。

●ビームフォーミング

ルーターが端末の位置を確認し、最適な電波を届ける技術です。ビームフォーミングがないと電波の届きが良い場所を自分で探して歩きまわる必要がありましたが、それをしなくて良くなります。
端末側もビームフォーミングに対応している必要があります。

●中継機

電波が届きにくい場所に、親機ルーターからの電波を中継する機器です。

●メッシュWi-Fi

電波が届きにくい場所に電波を行きわたらせる、という意味では中継器と似たところがありますが、大きな違いは複数機器すべてが親機ルーターであるということです。
中継機の場合は、あくまでルーターとしての仕事をするのは親機ルーター1台だけです。例えば接続する端末が5台あれば、中継器が1台あっても、電波の受信状態が良くなるだけで、親機ルーターは5台の端末に対して通信を行分ければいけません。
対してメッシュWi-Fiはすべての機器でルーターの仕事ができます。5台の端末があれば1台の親ルーターで2台分、1台のサテライトルーターで3台分の仕事だけすれば良くなります。
端末が少いときは中継機とメッシュWi-Fiの差は感じられませんが、端末が多くなるほどメッシュWi-Fiの方が体感的な通信速度は早くなります。

 上記を踏まえた上で、当ページの趣旨であるKindle FireWi-Fi仕様について確認してみます。

developer.amazon.com

 Wi-Fiの項目だけ抜粋すると以下のようになります。

  • FireHD8(2018)(8インチ)→802.11 a/b/g/n (デュアルバンド)
  • FireHD10(2017)(10インチ)→802.11 a/b/g/n/ac (デュアルバンド)
  • Fire7(2017)(7インチ) →802.11 a/b/g/n (デュアルバンド)
  • FireHD8(2016)(8インチ)→802.11 a/b/g/n (デュアルバンド)

 なんと802.11acに対応しているのは、FireHD10だけなんですね。2018年発売のKindle Fireの中では最新のFireHD8(2018)も11nまでしか対応していません。また、記載がありませんでしたが、MU-MIMOとかビームフォーミングにはたぶん対応していないのでしょう。現行のすべての端末でデュアルバンド対応ですから、FireHD10で11ac(5GHz帯)接続して、Fire7で11n(2.4GHz帯)接続はできるわけです。

というわけで機種選定の条件としては、以下5点。

  1. Wi-Fi規格は802.11ac
  2. USBポートがついているもの(できればUSB3.0
  3. ストリーム数(つまり最大通信速度)は多ければ多いほど良い
  4. あと超安定志向の同居人1名が有線LAN接続しているので1000BASE-T対応
  5. 10,000円以下

価格.comで絞込検索したところ、以下の4製品に絞られました。

購入したら設定や使用感など別記事でご紹介したいと思います。

 


NETGEAR『R6350-100JPS』

 

jp.netgear.com

 

 
NEC『AtermWG1800HP2

www.aterm.jp

 


TP-Link『Archer C9』

www.tp-link.com

 
Buffalo『AirStation HighPower Giga WXR-1750DHP』

www.buffalo.jp